2012年11月6日火曜日

朝エンジンがかからない

 
こんにちは・・・

朝から滝のような雨・雨・雨・・・
今日は赤峰氏に79年のFLHの名義変更に行っていただきまして・・・土砂降りの中、横浜までご苦労様でした・・・

79年のFLHもいよいよ今週ご納車・・・いやぁ~嬉しいですね・・・




昨日、オイル交換やクランクケース内のスクリーンの掃除を済ませて準備万端・・・

先日試運転をしていただいた際に僕は73年に乗って並走したんですが、まぁ~オリジナルのショベルヘッドが2台ならんで国道1号線を走っているわけですよ・・・信号待ちで並んだ時なんかちょっと鳥肌立ちましたね・・・

また、一緒に走れる日を楽しみにしてます・・・

さて、本日のブログ・・・
僕の73年が壊れるのを心待ちにしていた皆さん・・・お待たせしました・・・


「朝・・・エンジンがかからない」・・・「坂道でアクセル開けるとノッキングが酷い」・・・こんな症状・・・

エンジンを始動するときに「アクセル2,3回あおって・・・」なんて話よく聞くと思うんですが、これ実は始動時に必要なガソリンをマニホールド内に噴射する作業・・・

今回はそれができなくなったという訳・・・だからエンジンがかからない・・・いつまでたってもボン!って火が入らない・・・

今日はそんなキャブの修理・・・
では、早速どうぞ・・・

エアクリーナー、バックプレートなどを外していきます・・・



このキャブレター・・・70年代の中ごろまで使われていた、Bendix(ベンディックス)キャブ・・・


チョークケーブルとスロットルワイヤーを外します・・・ワイヤーと言うか針金ですね・・・

 

コックがOFFになってるのを確認して、フューエルホースを外します・・・


次に反対側からマニホールドに固定しているナットを外します・・・
ワッシャーをなくさないように・・・

 

取り外しは簡単・・・これだけ・・・


今回問題なのはこのピョコッと飛び出した左下の真鍮部分・・・



アクセルをひねるたびにここから小さじ1杯分ほどのガソリンがピュ~っと出るんですが、腱鞘炎になるほどアクセルをグルグル回してもな~んにも出てこない・・・



いよいよオーバーホール・・・


使う道具はこんなもん・・・大した道具ではないですね・・・


早速分解・・・


フロート下のメインジェットチューブを外します・・・


奥の濃い色のボルトはフロートボウルのドレンプラグ・・・

取り外すとオーリングもガスケットもボロボロ・・・


これでフロートボウルが外せます・・・



今川焼みたいなのがフロート・・・浮きですね・・・


固定しているピンを外してフロートとフロートバルブを外します・・・



修理した跡がありました・・・穴でも開いたんでしょうかね・・・


この中に入っているのがバルブ・・・



大まかな動きはこんな感じ・・・

フューエルコックを開ける・・・

ガソリンがフロートボールの中に流れ込む・・・

ボール内のガソリンが増えてくるとフロートが浮いてくる・・・

規定量になるとバルブが押し上げられてガソリンの通路がふさがれる・・・

エンジン始動時はこの繰り返し・・・

丁度こんな写真が撮れた・・・

バルブの先っちょについていたゴミ・・・


こんな小さなゴミでも三角形の部分にかみこむとバルブが完全に閉じなくなってボール内のガソリンが外に溢れ出す・・・これがオーバーフローの症状・・・

あっ!!言っときますけど今日のブログ長いですよ・・・

続き・・・更に分解していきます・・・


ガスケットを外してぇ・・・


汚い・・・

こちらはスロットルと連動して動く加速ポンプ・・・


今回の原因はこのポンプ部分・・・


古くなって先が窄まってしまってる・・・内側に入ってるスプリングも随分と縮んでた・・・


ポンプの動きはこんな感じ・・・


フロートボウルの一部に溜まったガソリンをアクセルに連動してるこのポンプで押し出す・・・


するとボウル内の通路を通って、先程のノズル部分からビュ~っと噴射される・・・


よーく見るとマニホールド側に向かって小さな穴が開いてる・・・


もう一度ボディーに戻って、今度はニードル類を外します・・・

真ん中の長いほうはアイドルチューブ・・・


マニホールド側の短いスクリューはアイドルアジャストニードル・・・アイドリング時のガスの量を調整するスクリュー・・・


アジャストスクリューを外す時は最初に何回転空いているかを確認して控えておくこと・・・


先端の曲りや減りがないかチェック・・・


今回のオーバーホールはこのあたりまで・・・


掃除しながら組み上げていきます・・・


ボウルの中にはチェックバルブが入っているので振ってみてカチカチと音がすればOK・・・

タンクからの錆でしょうか?・・・結構溜まってました・・・


新しいシール材を塗ってドレンプラグを締め直します・・・


中も掃除して・・・


ボウルの最後のチェック・・・
通路が詰まってないかの確認・・・

奥に見える小さな穴からエアーを入れて、ノズルの先から空気が出てくれば通路は問題なし・・・



ゴミが詰まっていたり、チェックバルブが固着してるとちょっと大事に・・・

次はボディー・・・


各通路のチェックやリンク部分の動きの確認・・・


通路に詰まってる古いこびりついたゴミ・・・


内壁を傷つけない程度のブラシで掃除する・・・どうしても取れないゴミの時は僕はWARIBASHI・・・
先端を好きなように削れば、日本人にしか思いつかないウッドのスクレッパー・・・


次にニードルを付けます・・・パッケージに新品が入っていたので交換することに・・・


スプリングを取り付けてボディーへ・・・


この時に突き当たるまで締めこんで先ほど控えた回転数分だけ開けておく・・・


爪楊枝などで小さな穴を掃除したアイドルチューブ・・・


ガスケットを替えてボディーに取り付けます・・・ここは調整なし・・・


次にフロート周辺を組んでいきます・・・
バルブとスプリングを新しいものに交換します・・・



バルブを差し込んで、新しいガスケットを取り付けて・・・


フロートをピンで固定します・・・




フロートの高さの調整は車体によってそれぞれ異なるので今回は省略します・・・


次は一番の原因、加速ポンプ(AccelertingPうmp)・・・


新品の黒いほう・・・革の部分の仕上げが悪すぎ・・・

デカすぎ・・・硬すぎ・・・厚すぎ・・・


こりゃきつ過ぎるよぉ・・・


何度か手で動かしてみたけど全然ダメ・・・このメーカーのポンプ・・・失敗した・・・

内壁と革の抵抗がきつ過ぎて中で傾いてしまう・・・


残念・・・

これではオーバーホール前よりも酷くなるので、中のスプリングだけ変えて元のポンプを使うことに・・・興味本位で使った事のないメーカーの部品を取ると大体こうなる・・・



ここまでやっといてなんですか、結局の所もともとのポンプを修理する事に・・・まぁいいか・・・


メインジェットチューブのガスケットとオーリングを新しいものに変えて・・・


フロートのスプリングを挟まないように、ボウルを取り付ける


メインジェットチューブを締め付ければ完成・・・綺麗になってスッキリした・・・


車体に取り付けて、ワイヤーとホースをつなぎます・・・


コックを開けてガソリンをフロートボウル内に・・・

アクセルを回しても・・・「ウンとも」「スンとも」言わなかったノズルの先から・・・

ビュビュビュ~~~~・・・っと・・・ど真ん中めがけて大量噴射・・・一回で大さじ一杯くらい出てます・・・


オーバーフローもないので、エアクリーナーを戻して・・・


そしてエンジンスタート・・・アクセル1回まわしてスタートボタン押したらすぐかかる・・・

暖気後、ニードルを調整して修理完了・・・

加速時のノッキングも減り、以前よりも安定したアイドリング・・・絶好調です・・・

さぁ・・・次は何が壊れるのでしょうか?・・・お楽しみに???・・・

以上、始動不良の一例ではありますが一回目の修理でした・・・


明日は定休日です・・・

また次回・・・
お疲れ様でした・・・


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